2015年8月5日水曜日

「クリエイター」と「経営者」 ~ 独立時・起業時に注意したいこと

どこかのデザイン事務所などに勤めていたクリエイターさんが、自分のやりたいことをしたい! と、独立して、個人でデザイン事務所を始めたり、会社を設立したりすることはよくあることです。

今までは、やりたくない仕事もやらされたり、無能な上司のせいで自分のデザインがつぶされたり、ということもあったかもしれません。

しかし、そんな嫌なことからも解放される!
いわゆる起業です。
一国一城の主です!

しかし、ここで一つ、重要なことに気づかず、起業してしまっていることがよくあります。


これまで、どこかに勤めていた場合には、多くの場合、デザインやクリエイティブの部分だけをやっていればよく、おそらくその部分に専念できていたはずです。

しかし、自ら起業し、個人でやってはいても一国一城の主になると、それだけに専念することはできなくなります。

その代表が「契約」でしょう。
そして、それに絡む著作権などの権利の問題や、お金の問題(これも、債権という権利の話になりますが)、一方で自分が負う義務に関すること...

これまでは勤めていた会社等がやってくれていたこれらのことを、今度はすべて自分でやっていく必要があるのです。

ところが、こういったことを知らずに起業し、結局、いろいろなトラブルに巻き込まれているケースが多くあります。

起業すれば、クリエイターとしての役割(仕事)と、経営者としての役割を両方こなしていく必要があり、経営をしていく上では、契約や権利関係をはじめとした法律の知識や、資金繰りなども含めた会計の知識が必要になってきます。

トラブルになると、つい「相手が悪い!」と思いがちですが、あらかじめリスクを回避することや、トラブルにならないようにするための方法を考えておくことが必要で、それができていなかったという点では、自分にも責任があると思っておく必要もあります。

独立、起業しようと考えているクリエイターさんには、ぜひ独立・起業する前にそういった法律・会計のことを少しずつ学んでほしいと思いますし、すでに独立している場合はなおさら、基礎的な知識は持っておいてほしいと思います。

で、法律の専門家の希望としては、いろいろなご相談は、トラブルになる前にお願いしたいものです。


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