2014年11月3日月曜日

アイデアを著作物にすると、著作権で保護される!?

以前、ある人がこんな話をされたことがあります。

「自分たちのビジネスのアイデアを出版し、ある一定の人が見てくれれば著作物と認められ、著作権法で保護される。だから、そのアイデアを利用してビジネスをする人に対してやめさせることができるので、ビジネス・アイデアの保護になる。」

これを聞いたとき、間違った理解は怖いなー、と思ったのですが、実はこれに近い勘違いをしている方は結構おられます。

ビジネスのアイデアを出版した場合、著作権法で保護されるのは、「表現されている」ものである書籍になります。
つまり、アイデアが書かれた書籍を複写(コピー)すると複製権の侵害になりますが、その書籍に書かれてあるアイデアを使ってビジネスを実施したとしても、それは著作権法の違反行為ではありません。

これに関連して注意したいのは「企画書」や「提案書」といったものです。
これらについても、著作権法で保護されるのは「企画書」や「提案書」そのもの(表現されているもの)です。
「企画書」を勝手にコピーする行為は著作権法違反(複製権の侵害)ですが、「企画書」の内容を勝手に実行するのは著作権法違反ではありません。

クリエイターが、企業に対してコンペの応募として「企画書」等を出す場合には、この点に注意が必要です。

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