写真が著作物と認められるためには、思想又は感情が創作的に表現されている必要があります。
一般的な説明としては、
被写体の選択、シャッターチャンス、シャッタースピード・絞りの選択、アングル、ライティング・光量の調整、構図・トリミング、レンズ・カメラの選択、現像・焼付等により、思想・感情が表現されていなければならない、
とされています。
例えば肖像写真(いわゆる、芸能人の「ブロマイド写真」)の裁判例において、
「被写体の持つ資質や魅力を最大限に引き出すため、被写体にポーズをとらせ背景、照明による光の陰影あるいはカメラアングル等に工夫を凝らすなどして、単なるカメラの機械的作用に依存することなく、撮影者の個性、創造性が表れている場合には、写真著作物として、著作権法の保護の対象となる」
としています。
著作権法での写真の保護については、他の著作物より遅れていたのですが、その理由は、写真は「カメラの機械的作用」によるところが大きく、誰が撮っても同じようになる、と考えられていたからだと思われます。
また、旅行先などで家族と友達と記念に撮るような、いわゆるスナップ写真のようなものであっても、著作物とされた裁判例があります。
もともと、著作物性に関する「思想又は感情」は、高度なものを求められているものではありません。
そうすると、著作物として認められる写真の範囲はかなり広くなり、
例えばネット上、SNS等でアップされている写真のほとんどは著作物として認められるのではないかと思われます。
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