2015年9月17日木曜日

著作権(法)を学ぶ機会がない不幸

東京オリンピックのエンブレム問題や、それとは関係のない「盗用」云々の話題も、エンブレム撤回で過去の話となってしまった感があります。

この問題の些細な部分を蒸し返すつもりはありませんが、飲料メーカーの景品の著作権侵害疑惑については、氏は「共同作業者(事務所の部下?)がやったこと」で「教育がちゃんとできていなかった」旨のことを言われていました。

ところで、この「教育」なのですが、例えば今回問題になったような著作権に関することなのですが、いったい、いつ、学ぶ機会があるのでしょうか?


著作権(法)については、
単純には、今回騒がれたような「他人の作品をパクってはいけない」というようなことにしかなりませんが(オリンピックのエンブレムや、ネットなどで書かれたその他について、氏が認めた上記の例以外で侵害行為があったかどうかは、立証もされていないので、分かりません。)、著作権法という法律、あるいは著作権という権利は、それにとどまりません。

クリエイターやデザイナー、あるいはそういった分野に関わる人が、
ある程度体系立てて著作権(法)を学ぶ機会がないというのが大きな問題ではないでしょうか。

大学の場合は、教養の中で著作権法を学ぶ機会があるのかもしれません。

一方、専門学校の場合には、就職に直結するような制作を中心にすることが多いため、時間がないとして、そのような講義をすることじたい、消極的です。
しかし、(著作権法に限らず)仕事をするうえで法律の知識は不可欠です。

また、そういったことは就職してから教えてもらえばいいという(教育機関として教育を放棄したような)考えもあるようです。

あるいは、今現在、学生にとってトラブル(問題)が生じているわけではないから、という意見も聞かれます。
法律は、トラブルや問題を行際ためにも学ぶ必要があります。

ですが、就職して仕事をする中では、どうしても法律のような概念的なことを勉強する機会はなかなかありませんし、就職した会社でそういったことをしっかり教えることができる人がいないことも多いと思われます。
(上記のような、「他人の作品をパクったらあかんよー」くらいではないでしょうか。
そもそも、何を「パクり」というのか明確でない状況で、「パクったらあかん」と言っても、何の意味もありません。)

大学でも専門学校でも、著作権法の基礎くらいは、しっかり教えてあげるようにしてほしいものです。

そういったことを学ばなかった(学べなかった)ことで不利益を被るのは学生さん本人ですし、業界全体にとっても不幸だと思います。


著作権に関するご相談は、こちらからどうぞ。


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